
グループ各社でIDが分かれていると、顧客は都度ログインを求められ、企業は顧客データが断片化します。そこで出てくる解決策の候補が「ID統合」ですが、従来の手法には共通の壁がありました。「名寄せ」という膨大な突合作業です。
あるグループ企業の3つのサービス(A旅行会社のマイレージ、A銀行の口座・ローン、Aレンタカー)に会員登録している田中さんを想像してください。それぞれのサービスにログインするたびIDとパスワードを入れ直します。キャンペーンが来てもログインが面倒で放置してしまいます。企業側には3つの「タナカ」が別々のデータとして存在していて、同一人物だと気づく手段がありません。
名寄せとは、複数のデータベースに散らばった同一人物のレコードをルールで突合し、1人として認識するバッチ処理(定期的に一括で動かす自動処理)のことです。グループ企業がID統合を試みるとき、最初の壁としてこの作業が立ちはだかります。現実には、氏名が旧姓だったり、住所が引越し前だったり、表記揺れだらけのデータと格闘することになります。突合精度を高めるためのルール設計と検証だけで数ヶ月が過ぎていきます。
OneIDの特長は、企業がデータを突合するのではなく、ユーザー自身がIDを紐づけることです。デジタルウォレット(スマートフォン上の情報保管庫)にユーザーが自分の属性情報を入れておき、必要なときに企業側へ提示します。企業は受け取った情報を使えばよいです。散らばったデータを後から掻き集めて突合する作業は、そもそも発生しません。
「企業が突合するのをやめる」という発想の転換がOneIDの核心です。名寄せという課題を解くのではなく、名寄せが必要な状況をつくらない設計になっています。
グループ各社がそれぞれ持っている既存のIdP(ログイン認証の仕組み)を捨てる必要はありません。OneIDはそれらの上位レイヤー(橋渡し役)として機能するため、現行の認証基盤はそのまま動き続けます。グループ各社がバラバラに持つ既存のログイン基盤の上に、ユーザーが横断して使えるIDの層をかぶせるイメージです。
段階導入のイメージは以下の3ステップになります。
名寄せ作業がなくなると、何が変わるのか。一番大きいのは、グループ横断の施策を動かすまでのリードタイムが縮まることです。突合ルールの設計に数ヶ月かけていたところが、ID統合の仕組みを整えることで本来の顧客体験設計に集中できます。
ID統合は、グループ施策を動かすための土台づくりです。名寄せという手作業から抜け出すことで、本来やりたかった顧客体験の向上に集中できます。
名寄せゼロのID統合は、単なる技術刷新ではありません。顧客との接点を増やし、グループ全体でデータを活用し、AIエージェント時代の基盤を整える。その起点になります。VeCrea OneIDは、その第一歩をスモールスタートで踏み出せるように設計されています。
まずは自社の現状とOneIDで解決できることを、60分の無料相談でお聞かせください。
執筆者:福嶋 徹晃 ※構成・下書きに生成AIを使用し、筆者が内容を確認・加筆のうえ公開しています。
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